江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯(つるのゆ)」中山光雄さんインタビュー

江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯(つるのゆ)」中山光雄さんインタビュー

銭湯の好きなところはレトロな空間というかたも多いと思います。
でも、露天風呂も好きだ!というかたは、一度に体験できるところはないとあきらめていることでしょう。 今回取材にうかがった鶴の湯さんは、二段の千鳥破風を備える文句なしの風格。
にもかかわらず、浴室には使い勝手の良い大きな露天風呂も持ち合わせています。


昔ながらのつくりですね。放たれる風格がすごいです。

江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯(つるのゆ)」中山光雄さんインタビュー1

このお店をつくった当時、かなりお金をかけてつくったと聞いています。
地域のほかの銭湯経営者のかた達からも「この建物は貴重だから絶対残しておいたほうがいいよ」って言われます。
店ができてからは50年くらい経ちますね。


昔ながらのつくりだと、特別なメンテナンスが必要なんでしょうか。

江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯(つるのゆ)」中山光雄さんインタビュー2

難しいものは職人さんにお願いしますが、私も簡単なメンテナンスはやりますよ!
いまの景観を維持していきたいところですが、瓦がずれたり、私だけではどうしようもない部分もありますので、大規模なメンテナンスも必要なタイミングになってきています。



外観もそうですが、外壁も風格がありますね。

江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯(つるのゆ)」中山光雄さんインタビュー3

これは創業の時からあるものです。震災の時もびくともしませんでした。
漆喰の壁で、昔の大工さんが頑丈につくってくれたんだなぁと感じましたね。




脱衣場も昔ながらな空間ですね。ソファも年季が入っています。

江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯(つるのゆ)」中山光雄さんインタビュー4

ソファは特別なものではなくて、親戚からもらったものをそのまま使っています。
若いお客さんには昔ながらの古さがいいんですよ、とは言われるけど、なんか複雑だよね(笑)




うえを見ると、見事な折上式の格天井です。

江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯(つるのゆ)」中山光雄さんインタビュー5

これも昔の大工さんの仕事が、いかに見事かというところですね。
ちなみに、写真に写っている漆喰の壁ですが、窓がついていないほうは創業当初の、本物の漆喰の壁のままです。




細かなメンテナンスを続けていまがあるのですね。外を見ると露天風呂ならぬ露天脱衣…ありそうでなかったですね。

江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯(つるのゆ)」中山光雄さんインタビュー7

もともと庭だったのですが、薪にする予定だった材木を使って私がつくりました。
薪を譲ってもらっている業者さんが寺社仏閣を扱うところで、材料として使えないのでいただいた、少し歪んでしまった木などを使っています。
使わない木材とはいえ寺社仏閣に使うものですので、大工さんが羨む素材を使ってつくってあります。


桶は特注ですか。

江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯(つるのゆ)」中山光雄さんインタビュー9

そうですね。私がこの店に来た時から屋号入りの桶は使われています。
何度か交換しながら、いまのは5年前につくり直したものになります。


浴室は、オーソドックスなつくりですね。

江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯(つるのゆ)」中山光雄さんインタビュー10

昔はもっと大きい湯船でした。露天風呂の入口をつくるために削って、仲良くしていたほかの銭湯の店主さんから「小さくしたほうがいい」とアドバイスを受けて、板で仕切って薬湯をつくったんです。



江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯(つるのゆ)」中山光雄さんインタビュー10

そうしたら薬湯が人気になって。これなら店を改装するお金が工面できそうだと思って、露天風呂をつくるきっかけになりました。


薬湯横の扉から続いているのが、この露天風呂ですね。

江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯(つるのゆ)」中山光雄さんインタビュー10

そうです。つくってから15年ほど経ちます。当時は身内の不幸や店の経営状態も傾いていたことがあり、店を閉めちゃおうかとも考えていました。
その時に隣湯が2軒廃業したこともあり、どっとお客さんが押し寄せてきたんです。
その時期にはちょうど、露天風呂の設置が法律で許可された時でした。自分がしたなにかを残したいという思いもあり、露天風呂をつくりました。


15年前に露天風呂を持っている銭湯はなかったんじゃないでしょうか。

江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯(つるのゆ)」中山光雄さんインタビュー10

本当にたくさんのお客さんが来てくださいましたね。3か月半の工事が完了して試運転をする日、どこかで噂になっていたようでたくさんのかたが見学に来ていました。お湯が張られた途端にみんな我慢できなくなっちゃって、試入浴になりましたね(笑)
それからしばらくは、一番銭湯が繁盛している時代を生きてきたうちのおばあちゃんが、こんなに混んでいるところは見たことがないっていうくらい、お客さんでお店があふれました。


男湯側は煙突が根元から見えますね。

江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯(つるのゆ)」中山光雄さんインタビュー10

これは計算したわけではないんです。ただ男湯、女湯の両サイドが原っぱだったというだけです。
確かに、お風呂屋さんの煙突をこんなに間近で見上げることもなかなかないですよね。本当に偶然です。


片側だけ露天風呂があるところは見かけますが、男湯女湯とも同じサイズをつくることができたのですね。

江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯(つるのゆ)」中山光雄さんインタビュー10

両サイドのスペースを、もったいないからといって家にしてしまっていたり、売ってしまっていたらこの露天風呂は生まれず、鶴の湯もいま存在していなかったかもしれません。
様々なタイミングが本当にうまく重なって、今までやって来られたと感じますね。


風呂デューサーの取材メモ

江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯(つるのゆ)」中山光雄さんインタビュー11

鶴の湯さんの存続は多くの人の関わりの中で生まれた、多くの偶然、多くの支えによってなされたことなんだなぁと感じました。
鶴の湯の露天風呂に浸かってたくさんの「支え」を感じてみてはいかがでしょう。きっと特別な入浴になるはずです。
(記者:風呂デューサー 毎川直也)



江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯」

住所:東京都江戸川区北小岩7-4-16
TEL:03-3658-5378
最寄駅:京成線 京成小岩 徒歩5分
営業時間:15:00~24:00
定休日:水曜
設備:コインランドリ / 駐車場 / 薬湯 / 露天風呂 /

江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯」の取材記事はこちら

  • Google Adsense 468×60



  • タグクラウド(人気のカテゴリ)

  • お風呂応援隊隊長 毎川 直也コラムお風呂応援隊隊長 毎川 直也コラム

    ⇒お風呂応援隊隊長 毎川 直也コラムをもっと見る

    銭湯リレーインタビュー銭湯リレーインタビュー

    ⇒銭湯リレーインタビューをもっと見る


    うちの内風呂うちの内風呂

    ⇒うちの内風呂をもっと見る

    お風呂・温泉トリビアお風呂・温泉トリビア

    ⇒お風呂・温泉トリビアをもっと見る


  • PR

  • ログイン

  • SNSログイン

  • 会員メニュー

  • 無料会員登録してキャラクター素材ゲット

  • メニュー

    23区銭湯

    PR

    おすすめ特集

    おすすめ特集日本お風呂温泉倶楽部のオススメ

    カピバラ湯太郎の湯の付くまちめぐり
    うちの内風呂 温泉地と歴史上の人物 お風呂・温泉用語集

    月間人気ページ

    月間人気記事

    銭湯経営者リレーインタビュー

    facebook

    江戸川区北小岩の銭湯「鶴の湯(つるのゆ)」中山光雄さんインタビュー

    ページトップへ